有機交流電燈


鉄道線路の横に並ぶ有刺鉄線

守られているのか

隔離されているのか

電車の音が

運ぶ先は

引かれたレールの上ではなく

あの有刺鉄線を超えたところ

 

僕らが自由だと思いこんでる

空には張り巡られた電線たち

 

夜のとばりが降りる頃

有機交流電燈の

灯りが点灯しはじめ

電灯ごとに

黒いコートとハットを

かぶった何者だとかが

こちらの方を覗き込んでいる

 

守られているのか

監視されているのか

 

これから

自由だと思うその場所には

まだ知らぬ自由は存在しているのか

 

街の灯り

電灯の灯り

永遠に続く良導体

 

あのトンネルを抜け

その先には

彼がすむあの場所が

本当に存在しているのか

 

何かを捨ててこの場所

そして自分は

恐れを持ったまま

あのトンネルを超えるんだ

 

 

 

スパングル・コール・リリ・ライン
点と線は、そのギター二人、藤枝と笹原によるプロジェクト
雨音と車道。足音と閉まる戸。ストリングスとピアノ。
点/音が連なり、線/旋律となる。
爪弾かれた弦が落とした小さな水滴は波を起こし、
紋様を描きながら、やがて静かに水をたたえる。
日常の中で、突如としてこの世界に
「美」を見出し心をかき乱されるような、そんな瞬間。
映画のワンシーンへとそっと浮上させる、
珠玉のサウンドトラック。

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