4年生頃から夏の夜になると、校庭で花火をして遊んだ。
最初は‘ヒロ君’と、その妹と三人だったけど、いつの間にか‘ユウ君’も加わっていた。
‘ユウ君’はかっこいいから、女子にモテモテの男の子だ。
グラウンドで自転車を乗り回しながら花火で遊ぶ…
花火の後、‘ヒロ君’と‘ユウ君’はタバコを吸うのがいつものお決まりだった。
あたしはただただ、その姿を眺めて色んな話をした。
帰りに「臭いを消すため」と言って、コーラでうがいしてたっけ。
もちろん、その事はあたし達だけの秘密で、大人達も、クラスの女子も‘ヒロ君’と‘ユウ君’のそんな姿なんて想像もしなかっただろう。
‘ヒロ君’の両親もまた
毎日パチンコ漬けで、家にいればいつも喧嘩をしていると言っていたから。
‘ヒロ君’は中学生になって
登校拒否になっただけではなく
喘息の発作も起こして入院を繰り返してるらしいって、噂話で聞いた。
そんな‘ヒロ君’は家に行くといつも「チェッカーズ」という人の音楽を聴いていて。
「ボロボロでもまだ飛べるさ…」
というフレーズだけが今でも頭に焼き付いている。
曲名は知らないままだけれど。
‘ユウ君’は元々スポーツマンだったし、中学になってバレーボール部で大活躍していたから、いつしかあたしと目も合わせなくなってあの夏の日々はもしかすると夢だったのかもしれないと思う。
中学一年生。
まだ‘みわちゃん’と一緒にいた頃
‘なんとか言う不良の先輩’と仲良くなった。
「男子は坊主、女子はおかっぱか三つ編み、スカートは膝下10センチ」
そんな校則の学校で、‘なんとか言う不良の先輩’は赤い髪にパーマをかけ、短いスカートを履いていた。
ある日、私と‘みわちゃん’と‘なんとか言う不良の先輩’とそのお友達の4人で2台の自転車を盗んだ。
ノーヘルで二人乗りして河川敷へ行った。
それから自転車を蹴ったり踏みつけたり…ボロボロに壊して遊んだ。
最後は川に捨てた。
特に面白いとは思わなかったし
ぐにゃぐにゃになって行く自転車をボーっと眺めながら
淡々と自転車を蹴り続けたっけ。
これを最後に‘みわちゃん’と遊ぶ事も無くなった。
わざとでは無い。
ただ、何となく自然にそうなった。
続く